海のある場所 – A place where the sea is

浅田 暢夫

2004年11月1日(月)〜11月25日(木)
12:00〜19:00(日曜月曜休廊・土曜日17:00まで)

このシリーズは、福井県の海にて、1997年から現在に撮影されたものです。 浅田暢夫の海に向けるまなざしはずっと一貫しています。 海の写真は多いですが、見る者の五感に訴えるこの作品は、海水に入り、泳ぎながら 海面すれすれ位置でシャッターをきることに由来するもので、独特の感覚を呼び覚ま します。 想像して下さい、海水の流れや冷たさ、音。海という対象は鼻や口の中から体内に入 り込み匂いや味までも感じさせられることになります。 すべて同じ場所での撮影ですが、時間や風、波の状態で同じ光景が撮れることはあり ません。作品からその本質は形態の多様性にあるということに気がつかされるのです。

浅田は、大量の情報や物が、昼夜、常に提供され続けている日常生活の状況と、作品 の場所の世界の違いをクールに見つめています。
写真は、対象がその日常のうちにたたえている表情を,シャッターにより時間の流れから切断します。まさにその瞬間、対象に隠されていたものをそこに定着させます。それは、対象をさら深く考える手助けをしてくれることでしょう。ここで獲得されたイメージは、対象のほんの一部分にしかすぎませんが、それ以外の全ての部分でもあるのです。

浅田 暢夫

経歴

1967 福井県高浜町生まれ
1998 インターメディウム研究所(IMI)写真科修了

個展

2004 「海のある場所」The Third Gallery Aya、大阪
2002 「海のある場所」Kohji Ogura Gallery、名古屋
2000 「海のある場所」The Third Gallery Aya、大阪

グループ展

2021 「ART OSAKA 2021」大阪市中央公会堂、大阪
2012 「From Sea」The Third Gallery Aya、大阪
「現代郷土作家展」姫路市立美術館、兵庫
2010 「アートフェア東京2010」参加 東京国際フォーラム、東京
「ART OSAKA2010」堂島ホテル、大阪
2009 「Segunda Bienal de Canarias」カナリア諸島
2008 「PARIS PHOTO 2008」CARROUSEL DU LOUVRE、パリ
2007 「photo MIAMI」Wynwood Arts District、マイアミ
2006 「写真の現在3 臨界をめぐる6つの試論」東京国立近代美術館、東京
「Landscape of Photography. Between Topography and Abstraction」ICOコレクション美術館、マドリッド;スペイン内を巡回
2001 「SURFACE / Contemporary Photography,Video and Painting fromJapan」オランダ写真研究所、ロッテルダム
「PHOTOGRAPHY / 写る、写す」大阪府立現代美術センター、大阪
1998 「写真に住む」大阪球場住宅博内ミサワホームCENTURY3、大阪
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