Sequence

大西正一

2009.5.9(土)- 5.30(土)
日・月休廊、12:00-19:00 土曜17:00まで

5月は大西正一による展覧会「Sequence」を開催します。
前回の初個展では、自分に表現にとってどのようなメディウムを使うかを長く模索してきた大西が「写真」に出会ったことで方向性が明確になりスタートした彼のポジションをしめしたものでありました。
今回も、視覚表現の中で長く探求されてきた「風景」を、カメラを通して再度問い直す作業を続けていますが、続ける中で彼にとっての「風景」とは何かという、抽象的な問いが、大西の中で少しずつ形になってきているさまを見て頂けるのではないかと思います。
作品を是非、多くの方々に見て頂きたく思います。

また、2009.5.9土曜17:30-19:00にギャラリーにて自作品について語るアーティストトークを開催します。
是非、ご参加下さい。
参加費 700円(税込・1ドリンク付)定員25名(要予約)
予約先 06-6445-3557 ayay@osk.3web.ne.jp

車窓からの眺めは、僕に「ここ」以外にも確かに世界は存在しているのだと教えてくれる。生涯でどれだけの光景を、どれだけの「世界の姿」を見ることができるのだろう?日々の生活の中で、どこまでも広がりをもっているこの「世界」を僕は当たり前のように頭の片隅に追いやり、考えることもない。

車窓からの眺めは、そんな僕にあらためて世界は途切れることはなく、繋がっているのだと思い出させてくれるのだ。

かつてある政治学者が、「車窓からの眺めは、奥行きがなくなり、単なる絵画的平面の全く同じパノラマ世界の一部になった」と説いたが、今の僕たちにとって、この平面的な眺めを運ぶ空間は、実際に「世界の姿」を垣間見させてくれる装置だとは思えないだろうか?クリックひとつで海を飛び越え、「ここ」から遥か遠くの他の国を覗ける「いま」は、絵画的平面と酷評された景観ですらも移動という体験を通して僕の身体に、この視覚に「世界の広がり」を感じさせる。

過ぎ去っていく景観は、僅かな余韻を残すことさえあれ、僕と関わることはない。ただ、世界は繋がっていると無言の内に伝えるのみである。

大西 正一(OHNISHI, Masakazu)

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