Paris Photo 2018

この度来る 11月8日から11月11日まで開催される「Paris Photo2018」に参加致します。22回目を迎える世界最大の写真のアートフェアには、167ギャラリー、31書店・出版社が参加致します。今回は、阿部淳、楢橋朝子の2人の作家の作品を展示致します。

阿部淳は「写真書簡」を展示します。ハガキサイズの印画紙に作家が写真を焼き、それをそのまま投函し、郵送された写真のシリーズです。阿部淳はそれを使って1982年7月5日から1984年の3月13日まで、週に2-3回事務所スタジオシーンに写真を送り続けました。そして一旦中断のあと1997年5月に再開し、2000年2月まで続けました。ポストカードの送付、といえば河原温を思い出しますが、自己証明と時間にこだわったコンセプチュアルなその表現とは違い、阿部淳は自分の写真を撮るだけでなく、郵便というシステムを通すことで写真が他者の手に渡る広がりを楽しんでいたようにも感じます。

楢橋朝子は「NU・E」を展示します。1992-97年に03FOTOSで17回開催された展覧「NU・E」から新たにセレクションしたヴィンテージプリントを展示致します。日本の風景にある「NU・E／鵺」的な在り方は写真でこそ捉えられ、その不思議さとぬめりの楢橋朝子による世界観は、改めて新たなインパクトを与えることと思います。

Paris Photo 2018 #D14
会期｜2018年11月8日（木）－11日（日）
＊7日はプレビュー18:00–21:30（招待のみ）
時間｜12:00–20:00（最終日は19:00まで）

会場｜Grand Palais（Avenue Winston Churchill 75008 Paris, France）